ジャネの法則

ひよっこ社会人の奮闘日記

きれいなゆうやけのけしきいいな

やさしい心の持主は

いつでもどこでも

われにもあらず受難者となる。

やさしい心に責められながら

娘はどこまでゆけるだろう。

下唇を噛んで

つらい気持ちで

美しい夕焼けも見ないで。

     吉野弘 「夕焼け」

 

がんばったご褒美の「お小遣い」があった。

だからいつかもらえるようになる

「お給料」も、その延長線上にあると思っていた。

 

けれど実際は

頑張ったことや努力の成果が出ることよりも、

苦手なことや我慢することが圧倒的に多くて。

華やかな仕事よりも 雑務やルーティンワークで、

タイムスケジュールは埋まっていって。

 

頑張った自分の仕事に対する「ご褒美」よりも、

望まないことを我慢した事の「慰謝料」だと、

そう思ってしまうようになった。

 

子どものときの、きらきらした未来への期待を、

少しずつ失っている気がする。

もっとやりたいことがあって、色々夢があって、

昔見た未来への道は広かった。

 

出張中に見た、まっすぐな水平線に落ちる橙に光る夕日。

山の裾に落ちる太陽が染める、黄金に輝く一面の田んぼ。

家の中でもオフィスの中でも見られない景色に感動した。

 

もうあの景色は見られなくなるけど、

もっと未来は広くて良いと思う。

name:NAO -from 2012-08-05-